秋の夜、ジンを片手に、もう少し。BEB5軽井沢×野沢温泉蒸留所 ― 総支配人・遠藤様に聞く、「BEB Night BAR」に込めた思い

BEB5軽井沢 by 星野リゾートのパブリックスペース「TAMARIBA(タマリバ)」に、秋の夜を楽しむ期間限定のイベント「BEB Night BAR」がオープンしました。
野沢温泉蒸留所のクラフトジンを使ったカクテルを、かがり火やランタンの灯りに包まれた中庭で楽しめるイベントです。

夕食を終えてホテルに戻っても、仲間ともう少し話したい、今日という日をもう少し楽しみたい。そんな気分に寄り添う一杯が、軽井沢の秋の夜を彩ります。
ジンを飲み慣れた方はもちろん、初めての方にも気軽に楽しんでいただけるメニューをご用意しています。

今回、野沢温泉蒸留所のジンを取り入れていただいたことをきっかけに、イベントに込めた思いや、ホテルで過ごす夜の楽しみ方について、BEB5軽井沢の総支配人遠藤様と、サービスマネジャーの吉澤様にお話を伺いました。

インタビューは前後編でお届けします。
前編にご登場いただくのは、総支配人の遠藤様。「みんなでルーズに過ごすホテル」が大切にする滞在の形と、一杯のジンが旅の思い出や次の旅につながる「きっかけ」への思いを伺います。

BEB5軽井沢が大切にしていらっしゃるのが「旅の時間」ということですが、どのような滞在体験を提供しているホテルか教えていただけますか。

左:BEB5軽井沢サービスマネジャーの吉澤様 右:BEB5軽井沢総支配人の遠藤様


遠藤:BEB5軽井沢は、星野リゾートの中でも若年層をターゲットに展開しています。
BEBのブランドは「居酒屋以上 旅未満 みんなでルーズに過ごすホテル」というのをコンセプトにしたホテルです。
日常と非日常のあいだで、その日の気分に合わせて気軽に楽しんでいただけることを大切にしています。
実際にお客様に提供しているサービスとして、一般的なホテルでロビーと言われているところを、TAMARIBAという風に呼んでいます。
TAMARIBAでは、好きな場所で過ごしていただけるように、さまざまなお席のタイプをご用意しています。 
24時間、飲食の持ち込みもオッケーで、好きな食べ物やお酒を楽しみながら、思い思いにくつろいでいただけます。

好きなものを飲んだり食べたりしながら、気の合う仲間と好きな時間に過ごせるのは素敵ですね。友達の家に遊びに来たような、気兼ねなくくつろげる雰囲気も感じます。

「BEB5軽井沢ではゆったり過ごしてほしい」と語る遠藤様


遠藤:特に軽井沢はラグジュアリーホテルや、歴史のあるクラシックホテルが多く立ち並んでいます。
BEB5軽井沢は友達の別荘に遊びに来たような感覚で、ハイヒールよりもスニーカーでゆったり過ごしてほしいですし、「今週末どこ行こうかな、軽井沢に行こうかな」みたいな、それくらいのテンションで選んでいただけたら嬉しいなと思っています。


軽井沢を訪れるお客様のなかには、夜の時間を楽しみにしていらっしゃる方も多いと思います。おすすめの夜の過ごし方はありますか。

遠藤:BEB5軽井沢は軽井沢の星野エリアに位置しているので、日中は軽井沢の自然を存分に満喫していただきたいです。
近くにあるハルニレテラスでショッピングを楽しんだり、星野温泉 トンボの湯で温泉に入っていただいたりして、その後の夜の時間がこのホテルでのハイライトになると思います。
その日過ごしてきた旅の思い出をゆっくり語り合ってほしいですし、あわよくば時間を忘れて、仲間たちで語らい合えるような、そんな時間にしてほしいなという思いがあります。


思わず時間を忘れてしまいそうな、素敵な雰囲気ですね。気軽にくつろぎながら、旅先ならではの非日常も楽しめるところに魅力を感じます。こうした滞在をつくるために、BEB5軽井沢で提供する商品は、どのような視点で選んでいらっしゃいますか。

日常の延長にある、心地よく過ごせる空間が館内のさまざまな場所に。


遠藤:BEB5軽井沢が大切にしているのは、滞在中に軽井沢の自然を身近に感じていただくことです。
さらに、自然から育まれた別荘文化や、別荘文化から生まれたサロン、コミュニティがあるので、そこから形作られたおしゃれな文化も感じてほしいと思います。
若い世代の皆さんにも気軽に体験してもらうためには、「何がきっかけになるといいんだろう?」そんな視点を持って、私たちも企画しています。
少し抽象的になってしまいますが、「The・別荘文化」となると若年層の方たちにとっては背伸びしてしまうような感覚があると思います。
だからこそ、「大人の世界の入り口」として、この商品があれば背伸びをしてでも体験してくれるかもしれない、一歩を踏み出しやすいだろうな、と思えるもの。それを、私たちが物事を選ぶ基準として大切にしています。


例えば、「このクッションカバー、素敵だな」「どこで買えるんだろう」と感じることが、自分の暮らしにも取り入れてみようと思うきっかけになったら素敵ですね。



遠藤:そうです。今回も野沢温泉蒸留所さんにご協力いただいた背景としても、そういった思いがあるんです。
若年層の皆さんの中には、お酒を飲む習慣がない方や、強いお酒だと大人の味でまだ飲めないという方もいらっしゃると思います。
それでも、入り口としてチャレンジしていただけるようなメニューが作れそうだなと思い、今回お声掛けさせていただいて、実現できることはすごい嬉しいなと思っています。

TAMARIBAならではの工夫を教えていただけますか。

館内に併設されたカフェ

 

遠藤:TAMARIBAの魅力は、大きく3つあると思います。
1つ目は、飲食物を持ち込めることです。
その日の気分に合わせて好きな食べ物や飲み物を持ち寄り、仲間と気軽に集まっていただけます。

2つ目は、過ごし方に合わせて場所を選べることです。
デッキの周りにはラフに座れる席もあれば、テーブル席やソファ席もあります。パソコンを広げて作業をする方も、ボードゲームを楽しむ方もいらっしゃいます。
その時にやりたいことに合わせて、思い思いに過ごせる空間です。

3つ目は、時間を気にせず楽しめることです。
併設のカフェには、オリジナルラテやスイーツなどをご用意しています。
セルフレジを使って24時間ご利用いただけるので、夜も時間を忘れて、ゆっくり過ごしていただけます。

 

自由に過ごせるTAMARIBAで、ジンをどのように楽しんでほしいですか。

ライトアップされ、いつもとは違う非日常の空間へ。

 

遠藤:一緒に集まる方やその日の気分によって、過ごし方は変わると思います。
「この時間に、この場所で飲んでください」と、こちらから決めることはしたくありません。
まずは皆さんに自由なスタイルで楽しんでいただきたいです。
企画を続ける中で、私たちも「こんな楽しみ方があるんだ」と発見できると思います。
その気づきを、次の企画にも生かしていけたらと考えています。

 

お客様にはまずどの1杯から試してほしいでしょうか。

ルビー・ジン・スプラッシュ


遠藤:ジンを飲み慣れていない若い方にも気軽に試していただけるよう、最初の一杯にはベリー系のシロップを使ったカクテル「ルビー・ジン・スプラッシュ」がおすすめです。
飲みやすさを意識して作った一杯で、実際に飲んでくださった方が「もう一杯、違うものも飲んでみよう」とおっしゃることもありました。

 

キャラメル・ジン・フィズ

 

次の一杯には、ヘーゼルナッツとキャラメルのシロップを使ったカクテル「キャラメル・ジン・フィズ」もあります。

 

ホット・ジン・リンゴ

 

また、少し肌寒くなる季節に合わせて、信州らしいリンゴを使ったホットジンカクテル「ホット・ジン・リンゴ」もご用意しました。
ホットワインのように、温まりながら楽しんでいただけたらと思います。
いろいろな飲み方を通して、ジンの楽しみ方を広げていただきたいですね。

お客様がTAMARIBAに集まるのは、夜8時を過ぎた頃が多いんです。
軽井沢を巡って戻ってきた後、すぐに客室へ行くのは少し名残惜しい。「もう少し、今日という日を楽しみたい」という気持ちが伝わってきます。
そんな時に、まずは食後の一杯としてベリーの爽やかなジンを楽しんでいただけたら、そこから自然と次の一杯にも興味が湧いて、気づけば長く過ごしていた。そんな時間になったら嬉しいです。

 

確かに名残惜しいですよね、明日は帰らなきゃいけないって。もうちょっとみんなとおしゃべりしたいし夜更かししたい。

夜のTAMARIBA

 

遠藤:そうなんです。

せっかく仲間と集まったのに、すぐに寝てしまうのはもったいないですよね。
夜になるとTAMARIBAはライトアップされて、少しお祭りのような雰囲気になります。

気の合う仲間といつものように気楽に過ごしながら、軽井沢ならではの非日常も感じられる。そんな時間が、旅の思い出として残ってくれたら嬉しいです。

 

旅先で、その地域で作られたお酒を味わうことにはどんな価値があると思われますか。

遠藤:旅先で印象に残るのは、現地での体験を通して、それまで何気なく見ていた景色が違って見えるようになる瞬間です。
以前、北海道で、アイヌ民族の方々が古くから暮らす地域の温泉旅館で働いていました。
アイヌ民族の方々は、世の中のあらゆるものに神様が宿っているという考えを持っていて、そこには水の神様やお酒の神様、木の神様などがいて、自然のさまざまなものに神様が宿るという考え方や、自然への畏敬の念について、現地の方からお話を聞いたんです。
それ以来、水や火を見る目が変わったことが、今でも強く印象に残っています。
長野には、また違った自然との向き合い方があると思います。
標高や気温、地域ごとの食文化に合わせて、人々がどんな工夫を重ねてきたのか。実際にその土地を訪れ、つくり手の話を聞き、飲んでみることで初めて気づくことがあります。そんなふうに景色や一杯の見え方が変わることも、旅の大きな価値だと思います。

 

今回このような企画で、ホテルと私たちの作り手が一緒に企画をするということで、お客様にとってどんな新しい旅の提案ができると思われますか ?

野沢温泉蒸留所のジン

 

遠藤:ご宿泊いただいたお客様には、この旅が何年たっても忘れられない体験になってほしいと思っています。
一緒に旅をした仲間との思い出が、その後の人生を支えてくれることもありますよね。そんな時間をつくることが、私たちの役割だと感じています。
私は県外出身で、昨年まで沖縄にいました。
長野については、今まさに学んでいるところです。
だからこそ、旅をする方と近い目線で「これ、面白いですね」と魅力に気づくきっかけはつくれると思います。
一方で、この土地の自然の中で育まれてきた文化や歴史を、私たちだけで伝えきるのは難しい。そこは、地域のつくり手の方がご自身の言葉で伝えていただくことに、大きな意味があると思うんです。
何気なく手に取った一杯から、思いがけない話を聞いたり、新しい発見をしたりする。その場では小さな気づきでも、何年か後に「あの旅で、あんなことを知ったよね」と思い出すかもしれません。
今回の取り組みが、お客様にとって、そんな思いがけない学びや出会いにつながったら嬉しいです。

 

BEB Night BARを一言で表すなら?


遠藤:「きっかけ」でしょうか。
ジンを初めて楽しむきっかけにもなってほしいですし、次の旅につながるきっかけにもなれたら嬉しいです。
「この仲間と、また旅をしたいね」「軽井沢や長野に、また来たいね」。
BEB Night BARで過ごした時間から、そんな気持ちが生まれたらいいなと思います。
旅先では、次は別の場所へ行ってみようと思うこともありますよね。
でも、気取らずに過ごせた場所だからこそ、「またここに来たい」と思っていただけるかもしれません。
BEB5軽井沢の秋の夜のTAMARIBAが、ジンとの出会いにも、次の旅にもつながる入り口になれたら嬉しいです。

 

一杯のジンが、次の旅のきっかけに

仲間と語り合う時間も、言葉を交わさず同じ景色を眺める時間も、心に残る旅の思い出になる。

遠藤様のお話からは、自由にくつろぎながら、軽井沢の自然や空間そのものを楽しんでほしいという思いが伝わってきました。
「BEB Night BAR」が目指すのは、ジンとの出会いが、次の旅の「きっかけ」にもなること。
「この仲間と、また旅をしたい」「別の季節の軽井沢にも来てみたい」。秋の夜に過ごした時間から、そんな気持ちが生まれることを願っています。
野沢温泉の自然から生まれたジンが、その時間にそっと寄り添い、土地の魅力に触れる入り口になれたら、私たちつくり手にとっても嬉しいことです。

次回、後編ではサービスマネジャーの吉澤様に、企画が生まれた背景や、初めての方にもジンを楽しんでいただくための工夫について伺います。

BEB5軽井沢 by 星野リゾート

コンセプトは「さえずる森とランデヴー」。
国営野鳥の森に抱かれた軽井沢星野エリアの入り口に位置し、温泉やショッピング、食事も徒歩圏内で楽しめます。
ブランドの象徴であるパブリックスペース「TAMARIBA(タマリバ)」は、屋内外がシームレスにつながるつくりが特徴。
季節や時間ごとに移ろう景色や鳥の声に包まれながら、その日の気分に合った過ごし方ができます。

所在地:〒389-0195 長野県軽井沢町星野
電話:050-3134-8098(星野リゾート予約センター)
客室数:73室・チェックイン:15:00/チェックアウト:だいたい11:00
料金:1泊9,000円~(2名1室利用時1名あたり、税込、食事別)
アクセス:JR軽井沢駅からタクシーまたは西武バスで15分

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